皆様はブラック企業という言葉を聞いたことがありますか?
法律では、労働者と使用者は対等の立場にあるとされています(労働基準法2条1項、労働契約法3条1項)。
ところが、使用者の中には、労働に関する法律を守らず、労働者を搾取する者もいます。
このような使用者のことを、俗にブラック企業と言います。
不幸にもブラック企業に就職してしまうと、長時間労働を強いられたり、残業代や退職金が支払われなかったり、パワハラを受けたり、不当に解雇されたりして、労働者に深刻な被害が発生します。
それでは、皆様の勤務先や就職先候補がブラック企業かどうかを見分ける方法はないのでしょうか?
インターネットでの口コミが参考になることもありますが、口コミが中傷や業務妨害であることもあり、その信用性には疑問が残ります。
そこで私がお勧めするのが、厚生労働省の労働保険適用事業場検索システムです。
この検索システムを使えば、ある企業や事業者が労働者のためにきちんと労働保険に入っているかを確認できます。
労働保険とは、労働者が失業した時や業務上の災害にあった時などに労働者を助ける公的な保険制度です。
ある企業や事業者が労働保険に入っていなければ、労働者が解雇や退職で職を失った時に失業給付を受けられないことがあります。
もし、勤務先から不当な扱いを受けていると感じたり、労働条件がおかしいのではないかと感じたら、ぜひ一度、上の検索システムを使って、自分の勤務先や就職先候補の労働保険加入状況を調べてみてください。
ちなみに、上の検索システムを使った弊所の検索結果は画像のとおりです(画像をクリックしてご覧ください)。
ご参考になれば幸いです。
垂水駅前法律事務所 弁護士 松岡英和