「交通事故でむち打ちになりました。
これまで、加害者の保険会社が治療費を支払ってくれていましたが、この度、保険会社から治療費の支払を打ち切るとの連絡が入りました。」
交通事故の被害に遭われた方から、このようなご相談を受けることがあります。
本来なら、怪我が治癒するまで、または症状固定(=これ以上良くも悪くもならない状態)になるまでの治療費は加害者に請求できるのですが、実務では、事故から3ヶ月や6ヶ月が経過した頃に、保険会社から治療費の支払を打ち切るとの連絡が入ることが多いです。
ところで、治療費の支払打切りを避けるために、被害者が取れる対策はあるのでしょうか?
①治療を続ける必要があるとの診断書を保険会社に提出する。
主治医が診断書を作ってくれない場合には、他の医師にセカンドオピニオンを求めてみましょう。
②週2回以上通院する。
通院頻度が低いと、治療費の支払を打ち切られることが多いです。
③他の治療方法を併用してみる。
簡単な治療(湿布の処方など)だけが続いてると、治療費の支払を打ち切られることが多いです。
主治医にご相談の上、整骨院での治療や電気治療の併用をご検討ください。
④自由診療から保険診療に切り替える。
治療費が自己負担になってしまうリスクに備え、治療費を抑えるために、健康保険を利用します。
⑤保険会社に1,2ヶ月程度の治療継続を打診してみる。
短期間であれば、保険会社も治療の継続を認めてくれることがあります。
以上の対策をご参考いただき、なるべく治療を継続できるよう、主治医や保険会社とよくご相談ください。
垂水駅前法律事務所 弁護士 松岡英和