夫と性格が合わないので、子供を連れて家を出ました。
それなのに、夫が児童手当をもらい続けています。
女性の方からこのようなご相談を受けることがあります。
夫婦が共に子供を育てている場合、所得が高い方の親が児童手当の受給者になるのが原則です。
夫が妻より高収入の場合、別居中の妻が子供と暮らしていても、児童手当の受給者は原則夫になります。
実際に子供の面倒を見ているのは妻なのに・・・・なんだか納得できませんね!!
ただし、以下の2要件を満たせば、妻の収入が夫より低かったとしても、妻が児童手当の受給者になれます。
①夫婦が住民票上別居していること
②夫婦が法的に離婚に向けて動いていること(離婚調停などが必要。離婚の話し合いだけでは足りない点にご注意ください。)
これらの2要件を満たしている方は、児童手当の受給者の変更をご検討ください。
それにしても、子供と暮らしているのは妻なのに、上の2要件を満たさなければ児童手当の受給者を妻に変更できないなんて・・・・運用が硬直的すぎると思いませんか?
夫が児童手当を受け取って、その全額をそっくりそのまま妻に渡してくれれば問題ないのですが、不仲な夫婦間でそのようにうまく児童手当の受け渡しができる保証はありませんし、とても迂遠です。
上記2要件を満たさなくても、誰が子供と同居して子供の面倒を見ているのかを基準に児童手当を支給すべきであると考えます。
垂水駅前法律事務所 弁護士 松岡英和