裁判所に自己破産の申立をするには、様々な資料が必要となります。
これらの資料は、原則として、お客様ご本人にご用意いただきます。
本コラムの末尾に、神戸地方裁判所が必要としている資料一覧の画像を添付しております(クリックしていただくと画像が拡大されます)。
これらの資料の収集において特にご注意いただきたい点を以下にまとめておきますので、ご参照いただければ幸いです。
1.住民票
必ず本籍、続柄、世帯全員の記載があり、個人番号の記載がないものを発行してもらってください。
2.預貯金の資料
過去1年分の通帳が必要になります。
ご結婚なさっている方は、ご夫婦双方の通帳をご用意ください。
長期間記帳していなかったせいで、通帳に入金や出金の合計額のみが記載されていることがあります。その場合には、各日付毎の入金や出金が記載された履歴を、銀行で発行してもらってください。
インターネット口座につきましては、1年分の履歴をプリントアウトしてご持参ください(プリントアウトできない場合には、銀行で1年分の履歴を発行してもらってください。)。
※インターネット口座の履歴の収集漏れが大変多いので、ご注意ください。
3.保険の資料
月払いの自動車保険以外は、解約返戻金見込額証明書が必要になります。
保険証券に「解約返戻金はありません」と明記されていれば、上記証明書の収集は不要です。
※解約返戻金見込額証明書の収集漏れが大変多いので、ご注意ください。
4.借家の資料
駐車場や倉庫を借りている場合には、住居だけでなく駐車場や倉庫の賃貸借契約書もご用意ください。
5.退職金の資料
自己都合退職で計算した退職金見込額証明書を勤務先に発行してもらってください。
6.不動産の資料
住宅ローン付のマイホームをお持ちの場合には、法務局で「共同担保目録付」の全部事項証明書を発行してもらってください。
※共同担保目録の記載漏れが多いので、ご注意ください。
7.車の資料
ご本人だけでなく、同居されているご家族全員の車検証をご用意ください。
8.家計収支表の資料
電気代、ガス代、水道代、電話代(固定、携帯)、税金、家賃、保険料、プロバイダ料、NHK受信料等をコンビニの窓口や銀行のATMで支払っている場合には、3ヵ月分の領収書をご用意ください。
口座引落の場合には、上記領収書の収集は不要です。
※上記領収書の一部を紛失される方が大変多いので、ご注意ください。
このように、自己破産ではお客様に多数の資料をご用意いただかなければならないため、資料収集に時間がかかり、破産の申立が遅れてしまうことがよくあります。
そこで、上記の注意点をあらためてご確認いただき、速やかな資料収集にご協力いただければ幸いです。
お手数をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。
垂水駅前法律事務所 弁護士 松岡英和