親が亡くなったので、親が作った遺言・遺書に従って遺産を分けようと思っていたら、兄弟が「その遺言は無効だ」と言ってきました。
このようなご相談が時々あります。
過去に私が担当した事案では、遺言者のお薬手帳に認知症に効く薬が記載されていたため、遺言の有効性をめぐって裁判となりました。
遺言の有効性に関する争いは深刻化・長期化しがちです。
このような事態に陥らないよう、遺言は元気なうちに作られることお勧めします。
ちなみに、公正証書で遺言を作っておけば、公証人と証人2名(弁護士と事務員など)が遺言の作成に立ち会いますので、遺言の有効性に関する争いの予防になります。
※推定相続人(たとえば、親が遺言者なら、配偶者と子供など)は、上の証人にはなれません。
余談ですが、遺言は何歳になれば作れるかご存知ですか?
20歳とか18歳と思っていらっしゃる方が多いと思いますが、実は15歳なんですよ(民法961条)。
15歳になってすぐに遺言を作ることは稀だと思いますが、お子さん・お孫さんが15歳になったら、知識として、遺言を作れるんだよと教えてあげても良いかもしれませんね。
垂水駅前法律事務所 弁護士 松岡英和